歌舞伎座:「伊勢音頭恋寝刃」

戻ってきて初めて歌舞伎座へ出かけた。ようやく時間ができたというのか。
それでも幕見だけ。仕事が終わってから観られるのは最後のだけ。もっとも今月の出し物を見ていたら一番観たいのはコレだというのもあるがw
大阪で最後に観てきたのが正月の松嶋屋。東京へ来てまた松嶋屋かいww
もっとも今月は六世歌右衛門五年祭というのがあるのでそちらが主なんだが。
岡本町が亡くなった日というのがケッタイな日で、満開の桜とチラホラと落ちてくる小雪という肌寒い一日。「金閣寺」みたいだなとは誰かが言っていたが、まあそういう星の下に生まれてきた人だったんだろう。
松嶋屋の福岡貢で脇を固めるのが岡本町ゆかりの面々。中でも梅玉の喜助がよかったように思うんだ。
どうしても福助の万野の方に注目がいってしまいがちだが、お紺と喜助の忠誠心がこの芝居のシンになるからここのデキで印象が変わってしまう。刀のすり替えの一件に気付いていないフリをしなければいけない一方で早く本当のことを貢に知らせたいという、この2つの気持ち。うまく演じられていたんじゃないか。