ペース

競馬で、一口に「ペース」といっても色々な見方がある。
全体、と称して実は先頭を走っている馬(それはラップを測る箇所によって異なる馬であったりする)のペースだとか。
勝ち馬の刻んできたペースだとか。
何をもって「スローペース」だとか「ハイペース」だとか言うのか。
これは人によって定義が違うと思う。
ところで、スローペースならどうなるのか。一般的には先行馬が残ると言われているが、本当にそうなのか? 実は以前にちょっと調べたことがあるが、スローでも団子になれば末脚の確かな馬が差し切ってしまう。非常に曖昧ミーな概念なのである。
そこで、ワシの提唱するのが「レースPS」というわけ。
上位に入線した馬が四角でどの位置取りから走ってきたのかをみる方法である。どんなやり方でもいいとは思うが、ワシは「1着から5着に入線した馬の四角での位置取り」を平均することにしている。別に3着まででもいいし、2着から5着でもいいと思う。
それよりも大事なポイントは、四角での位置取り、つまり通過順をそのまま平均しないこと。
5頭立ての5番手通過と、18頭立ての5番手通過とは、まるで意味が異なるから。前者は追込と言えるし、後者はいわゆる好位になる。そこを区別するために、「通過順位/出走頭数」のパーセンテージで表すことにしている。そのパーセンテージが「PS指数」というわけだ。
調べていると興味深いことが分かってくる。例えば、追込馬なのに前残りのレースが得意だとか、どんなペースでもこなせる代わりにどんなペースでも2着か3着にしかなれないとか、少しでも後ろ寄りのレースになると全くダメな逃げ馬とか。1頭1頭にクセがある。その馬の得意とするペース(レースPS)があって、そこに合致すれば好走できるが、外れてしまうと2桁着順当たり前みたいな。
既存概念の「ペース」からは考えられない馬券の組み立てが可能になる。ひいては他人の考え付かない組み合わせの馬券を獲ることができる。つまり万馬券的中。能力指数搭載はもはやデフォルトの時代。穴馬券を獲ろうと思ったら少しでも他人と違う角度から競馬を見なければならない。
まあ、そういう意味では今の馬券オヤジらはみんな能力比較は巧くなったなあと思う。が、競馬は能力だけではないのだよ。