展開の考え方

今回のレース展開を完全に読み切るのはほぼ不可能だ。仮に1つ当たったとしても、それは偶然であり、毎回、あるいはそこまで行かなくても2回か3回に1つは当たるという人がいたらお目にかかりたい。なぜ無理かというと、馬は人間の思ったとおりに走るわけではない(そうであれば簡単に馬券など当たる)し、思ったとおりにゲートを出るわけでもない。ましてや、予期せぬアクシデントはつきものであるというのは、ジャパンCをみても分かることだ。
ワシも何とかしてできる限り展開を予想できないかと尽くしてはみたが、上手くいくものは一つもなかった。
そこで発想を変えてみる。こまけぇこたぁいいんだよ。アバウトな指標を使って、アバウトな予想をしてみる。ただし、その中にも確実性の高い指標が存在する。
それがコース実績なのである。
1回や2回走っただけでは分からないが、10回近くも走って半分は連対している場合、これは相当高確率で馬券になると考えていい。逆に10回走って1回も馬券になっていないのならば、それは相当の確率で馬券にならない。たとえ能力が抜けていてもだ。
当たり前のことを言っているようだが、案外忘れがちなことでもある。
なので、展開よりもまずコース実績重視。そして、あまり回数を走っていないようならば脚質でも考えてみようというのがワシの狙いである。
脚質はどう捉えるか? ここで数年にわたって蓄積してきたデータが活きてきた。PS指数である。3角と4角での位置取りをパーセンテージで表示しただけの指数だが、過去5走のPS指数10個の平均を調べる。そうすると、逃げ・番手タイプなら20前後、好位組なら30から40、中団グループなら50から60ぐらいとはっきり分かる。そして、今回のコースで最も有利なバンドに最高点をつけて、離れていくにつれて点数を低く評価する。
もっと分かりやすく説明すると、先週の東京なんかは芝では差しばかり上位に来ていたように、40から50ぐらいのPS指数をもった馬が最も有利だった。だから、40とか50ぐらいに4点、20、30ぐらいは3点、あるいは上の60とか70ぐらいも3点、追込に当たる80や90になると2点というように点数化する。
そして、コース経験の多い馬は実績で、経験の少ない馬は脚質と実績の高い方で展開点を評価してやるのだ。案外これが実績と脚質で似たような点数になるから不思議。
そこへ能力の評価点を加算してやれば騎手を抜いた指数の出来上がり。これが結構当たるというのは、先週の土日だけだがワシが証明してみせた。たまたまかもしれんが。
中山開催に替わると、能力よりも展開をより重視しなければならないので、能力点の配分を下げたり、あるいは若干軽視気味の取捨をすれば当たるのではないかと睨んでいる。