毎度御馴染障害未勝利戦

明日は東西で障害未勝利戦がある。
最近ではすっかり個人的G1レベルのイベントとなっているこの障害未勝利戦だが、それぞれ見てみよう。

中山4レース(単鉄板)

まずエアペイシェンスの前走の上がりが出色である。
勝ったアグネスミヌエットはその後出走していないので何とも言えないが、2着のオースミムーンは次走で0.8秒差の楽勝だった。このオースミムーンが4角先頭で上がり38.3秒。
エアペイシェンスはこれをさらに0.6秒上回る37.7秒の上がりで詰めてきている。もちろん、4角で5番手からという位置取りの差はあるが、同じ4角5番手から5着になったトウカイエナジーの上がりは38.9秒だ。
かつ、エアペイシェンスの前は0.4秒しか開いてないが、後ろ、つまり4着(シゲルメロン。障害未勝利。)までは1.3秒も開いている。シゲルメロンも5着のトウカイエナジーもその前は続けて掲示板に載っていた馬なので、未勝利の水準レベルの馬だと考えられる。前の3頭が強かったということだろう。
エアペイシェンスはまだ障害を2回しか走ったことがなく、さらに前進が見込める。メンバーから考えても逃げあるいは番手に近いレースが予想され、3角4角中間の最終障害では既に勝利を確信できるレベルの鉄板レースではなかろうか。


他に上がりの速い馬はウィッシングデューの2走前、フクノゴールドの前走だが、この11/17京都のトパンガが勝った未勝利戦は皆上がりが速く、少し厳しく見た方がいいレースだ。


平地で逃げていたカトルズリップス。G2でも番手を切れていたぐらいなので逃げることも予想される。が、ここで肝心なのは平地と障害の相違だ。
競馬場でよく聞くのが「この馬は平地の脚があるから―」というフレーズ。ところが、平地の脚なんか全然関係ないのだ。たとえ、平地ではG1に出て上がり33秒台で走っていようが、飛越でロスをしまくったら上がりは40秒以上要してしまう。逆に、飛越が巧ければスタミナを温存でき、平地とさほど変わらない上がり(38秒台)をマークすることができる。
初障害の馬は走ってみないと分からないが、大概は負ける。調教の障害と競馬場のコースの障害は全く違うし、ペースも違う。経験値の差が大きいのだろう。
ここ数ヶ月、障害未勝利戦を生温かく見守ってきて分かったのだが、平地の脚なんかよりも障害コースの経験の有無の方がよほど大きい。

京都4レース(荒れ模様)

こっちは一転して混戦。上がりの速い馬がボンバルディエーレとエーシンテューポンくらいしか見当たらない。この両馬は追い込んでマークしたか、例のトパンガのレース。なので全く信用できない。
前へ行く馬も少ないので、逃げがほぼ間違いないタマモオンゾウシも考えられるが、この馬は上がりが非常に遅い。2戦してどちらも40秒を要している。
他の馬が上がり39秒以上を要するとしても、3角4角中間では1秒以上離している必要があるだろう。(それができそうなメンバーでもあるが。)
不確定要素はアーリーロブストだが、基本的に初障害馬は頭に買わないのがセオリー。(ただし、2着3着はある。)
だったら、大人しくケンすべきかなと。タマモオンゾウシは騎手も込みで過剰に売れるからオッズに見合うほど信頼度は高くない。3着までならかなり堅いと思うが…。