厩舎の力

今開催の大井はいろいろありました。
山藤調教師の逝去は残念でした。まだこれからの人だったでしょうに。
そして、新しい騎手も入ってきました。
まず新人の笹川君。米田厩舎の所属で、早速所属厩舎の3歳馬で初勝利を挙げています。
福山から三村、楢崎両騎手。それぞれ橋本、三坂厩舎の所属で、楢崎騎手が早くも4勝しています。福山リーディングだった三村騎手は未勝利。
楢崎騎手も近年で福山のリーディングになったことがありましたが、二人の差は騎手の技量というよりも騎乗馬の質である気がします。
楢崎騎手は16回騎乗して、3番人気以内が3回。所属の三坂厩舎のほか、高橋三郎厩舎、佐野厩舎でのもの。
三村騎手は19回騎乗して、3番人気以内が3回。こちらは全て所属の橋本厩舎です。
三坂厩舎、高橋厩舎は、船橋の森騎手や大井でも御神本騎手をよく起用していました。特に三坂厩舎の馬は森騎手から楢崎騎手への乗り替わりが多くありました。三坂厩舎はリーディングでも上位であり、これは森騎手は結構痛手でしょう。逆に言えば、森騎手と同等のレベルで楢崎騎手は信頼できるかもしれません。
一方の三村騎手。橋本厩舎が中位の厩舎で、その差が大きいように思えます。福山時代は韓国に行ったりしていた楢崎騎手よりも良質の馬に乗っていた分だけ勝っていたのでしょう。
「福山の怪物」と呼ばれたカイロスも大井へ移籍してきましたが、これが三村騎手ではなく、楢崎騎手というのが象徴的です。福山時代は今度川崎へ移籍してきた佐原騎手が乗っていましたが、よく知っているということで福山の騎手に任されたのでしょう。しかし、福山のリーディングだった三村騎手ではなく、楢崎騎手なのです。
三村騎手については、今後の乗り馬の質を見極めたいところです。
新人の笹川騎手がトップクラスの米田厩舎で勝ったことを考えてみても、騎手個人の腕もそうですが、その前に「勝てる厩舎はどこか」ということを考えなければならないようです。