阿部和重「無情の世界」

無情の世界 (新潮文庫)

無情の世界 (新潮文庫)

阿部和重の作品は暴力的である。登場する人物がハッパをきめてバットを振り回して人がわさわさとぶっ倒れていくからではない。そのストーリーの展開が暴力的なのだ。
むちゃくちゃな設定でありながら、妙に説得力のある、というかリアルな展開でもって強引に引っ張っていく。
無情の世界」の主人公みたいなガキがおったらブン殴りたくなるわな。でも、その存在感はものすごくリアルで、実際にもいるわけだ、現代は。「先生」もそう。あんな典型的なストーカーがおるんかってツッコミたくなるけど、いる。「鏖」で自分の妻の浮気現場を盗撮でおさえてやろうという中年もそう。ステレオタイプな感じがするけれども、現実に起こっていることなのだ。
だけど、好きにはなれない。そういったワイドショー的なつくりは。もちろん、作品の裏には単なるワイドショーのような好奇心だけではなく、しっかりとした思想に裏打ちされた芯が通っていることは、この人の他の作品を読んでいてもわかること。だが、やはりハナにつくのだ。

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キコエナイオト

聞こえない音といっても超音波やないよ。
実は、職場の人に「他人には聞こえない声」を聞ける人がいるらしい。
他の人は「ヤヴァイ」とか言っていたが、僕は正直「うらやましい」と思った。
だって、他人と明らかに違うんやで。時代が時代なら霊媒師かなんかやで。

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ベストセラー

トーハンから「今年のベストセラー」が発表されたというので見てきた。
ガッカリやな。
ベストセラー、名前だけやん。しょうないビジネス書か、ゲーム攻略本か、映画化された原作か。今の日本の中身が空っぽなんをよう表してるよ。
スト20までで読んだのんて、養老孟司「超バカの壁」だけや。「生協の白石さん」はちょっとひかれたけどな。少なくとも10年前なら確実に読んでた。
後のは読もうとも思わんな。リリー・フランキーとか東野圭吾はほとぼりが冷めたあたりで読んでもええけど。
極端に言えば、売れる本ほどしょうもないというか中身がないという刻印を押されてるわけやろw

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