レースレベルに関する研究

 馬場差という主観的なものではなく客観的なレースレベルの設定について、ふと思いついた。ペースの遅速に囚われすぎていて処理できなかったのだが、レース内での馬群の変遷ということだけに注目してみればどうだろうか。つまり、次のようにである。
 出走メンバーの走破速度と上り速度もしくはペース速度との比率(これをペースバランス:PBと呼称する)、そのPBの分散について調査する。


レース内でのPBの分散値が低い場合:
 出走馬の上がりがほぼ同じということは、相当に速いペースで各馬が末脚を発揮できないパターン。あるいは、スローでみんなが同じような末脚を使えるパターン。前者の例としては不良馬場の芝でのレースなどが当てはまる。後者の例としては中距離の新馬戦などが当てはまる。この場合、先行した方が有利であるから先行した馬の評価は下げ、後ろから行った馬は評価を上げなければならない。


レース内でのPBの分散値が高い場合:
 先行してバテた馬と後方から一気に追い込んできた馬が混在していると考えられる。概ねハイペースのレースと考えていいだろうが、何頭かレベルの違う馬が混在していることもありうる。ただ、それはそれでレース自体のレベルが高いということでもあるので基本的にはこのタイプのレースはハイペース前崩れを想定すればいいだろう。つまり、先行した馬の評価は上げ、後方からの馬は評価を下げる。特に、この手のレースでは追い込み馬の末脚が目立つのでものすごく強くみえてしまうことが多いが、実際には展開がはまっただけということがほとんどだ。


 理屈としては的を得ているように思えるのでデータを検証することと、実際に数字を処理する方法について今後、煮詰めていきたい。