井伏鱒二「山椒魚」

山椒魚 (新潮文庫)

山椒魚 (新潮文庫)

山椒魚は悲しんだ。
僕は悲しんだ。
まあええことよ。
どの短篇も読みやすい。どうしようもないのもある。けど、全体的に味がある。
「夜ふけと梅の花」などは非常に面白い。十数ページの中でキレイにオチもついていて。しかも全編を通しての無頼漢ぶりがうまく生きている。もちろん、そんなこと考えて書いたわけやないけど、短篇を後から寄せ集めたわけやからな。他人をキチガイと思っていたら明日は我が身よ。おお、もう…