おまけ:玄人のひとりごと 盛岡じゃじゃ麺「白龍」


小岩井まで行って帰りのついでにほんの少しだけ足をのばして、盛岡名物じゃじゃ麺
岩手県庁前にある白龍へ。
平日の少しはずした時間というのに本店支店と2軒並んでいる両方に行列が。といっても5人ぐらいやけど。
食べ方は周りを見ていたら分かるわ。混ぜて酢をかける。うどんみたいな感じでそれほどうまいというもんでもないな。冷麺かわんこそばにした方がよかったかもしれんと思い席を立とうとした。ところが、周りの客はみんな少しだけ麺と具と味噌を残して卵を割って店の人に渡している。何か?と思って見ていると卵スープらしい。ほお、通はああやって食うのか。どれ、ちょっと試してみるか。と、心は南倍南。
「おやじ、頼まあ」
「レンゲはどうする?」
「つけてくれ」
「ああ?よくきこえんずら」。そういってニヤリとほくそ笑む。
隣のババアを見るとそのまますすってやがる。
「ああ、やっぱりレンゲなしだ」
「素人さんはレンゲがあったほうが無難だべ」
くっ、素人扱いしやがって。こうなりゃ意地でもレンゲなしで…
「熱いから気をつけてくれろ」
というのも聞かずにすする倍南。
「あぢぃ」
「これだから素人さんはぁ。レンゲいらんが?」
「いらねぇと言ってるだろうが」
「無理せんほうがよかべ」
冷めるまで待っていたらそれこそ向こうの思うつぼよ。こうなりゃ一気にいくしかないな。と、一息に飲み干そうとする。
「ふっ、じゃじゃ麺の後の卵スープはアツアツに限るぜ」
火傷の痛さをこらえながら必死の倍南。
「兄さん、氷水、サービスじゃ」
「くっ、オレとしたことが…」


(もちろんフィクションです。実際の白龍は普通にブツを出して淡々とこなしていました)