近所にサテンができた

スーパーへ食材を仕入れにいったら、ひっそりと隣にサテンができていた。
ゴーよ。あそこはギャンブルしてでもゴーよ。
民家をリフォームして店にしただけ。キッチンなんかもシステムキッチンそのままで、定番の茶の間なんかがレジの前にドーンと鎮座している。しかもここも客席の1つになってる。
1人も客がいないのでリビングを改造したテーブル席に座る。
割と大き目のブックシェルフスピーカーから歌謡曲のオルゴールが静かに流れている。じろじろ見にいくのもアレやからメーカーは判別できんかったけど、そう安くはない造り。ジャズとかクラシックのピアノ曲なんかを静かに鳴らしてくれたらなあと個人的には思ったけど、まあええことよ。
ワッフルワッフル。これにブレンドを選ぶ。ブレンドは焙煎の度合いを3段階で選べるから濃いのんを。自家焙煎の豆をオーダーが入ってから挽く。この辺はかなりのこだわりようで、出てきたコーヒーもなかなかうまかった。はっきり言って1杯400円では元が取れるのかどうか。少なくとも改装費は無理やろ。もう趣味の店やね。やけど、こういう姿勢の店は大好きなのである。採算度外視。こだわりの店。
ワッフルも焼きたてで、クリームなんかも自家製。少しヨーグルトの風味がきかせてあり、それがしっかりと焼き上げた生地を引き立てる。メイプルシロップをかけてもサクッとした歯ごたえでよろしい。
18時までの営業なので競馬が終わった17時前に行ったワシは、残り物一掃大サービスを受けた模様。
まず、サラダが出てくる。おそらくランチ用に準備されてたと思うけど、ドレッシングはやはり自家製。これも酸味をきかせてある。酢かなあ?
デザートのコーヒーゼリーもつけてもらった。当然自家製。コーヒークリームではなく生クリームを添えられたコーヒーゼリーはプルプルでしっかりとコーヒーの苦味も出ていて甘くないデザート。もう少し大きくてもいいかなと思ったけど、サービスなので贅沢は言わない。ただ、余り物やろうし、サイドメニューのアレなんかなと。それやとすると物足りない。ランチのデザートならよし。


で、こういった趣味でやってるこだわりの店にありがちな「客が寄り付かない」というのはしゃあない。そもそも見た目からして歩いてるかチャリぐらいでないと見落とすぐらいに普通の一軒家を改装してるだけやからね。
にしても、駅前の公団団地(それも結構大規模の)のスーパーの隣にあるのに客が寄りつかないというのが東京というか関東のアレなんやろうね。コレ、大阪やったら公団のおばちゃんらのスクツになってるで。
ワシが前に住んでた大阪の大規模公団団地は駅前のスーパー周囲に5軒ぐらいサテンがあって(それにマクドミスド)、全部土日は朝から夕方までひっきりなしに客が出入りしとったもんなあ。朝はスポーツ紙を熟読するオッサン(ワシも含めて)、昼はおばちゃんらの寄り合い。地元情報がいち早く仕入れられるのもこういうとこ。
大阪から東京へ戻ってきて(正確には千葉やけど)、一番ギャップを感じたんはこういうとこやね。地域のコミュニティみたいな場所、店がない。
ワシとしては別にコミュニティはいらんけど、こだわりのサテンの1軒ぐらいはほしい。ので、つぶれないように通うかね。すでに廃業5秒前みたいな状態やけど。