限界

コース毎の限界点を調べていくうちにいよいよ確信は強まっていく。
例えば、ほぼ同じ条件に思える札幌と函館。違いはというと、JRA屈指の緩いコーナーを持つ札幌競馬場と逆にきつい小回りコーナーの函館競馬場。当然、コーナーが緩い分だけ札幌の方が上がりタイムの限界点は速いはずである。

札幌と函館の比較(左が札幌、右が函館)
芝1000 33.8 34.2
芝1200 33.3 33.9
芝1800 33.6 34.2
芝2000 33.4 34.4
芝2600 34.5 35.0
ダ1000 34.5 34.7
ダ1700 34.5 35.7
ダ2400 37.0 37.2

もちろん施行される条件の違いもあると思うけど、函館の方が速い距離は1つもない。
ほぼ同じ馬が走る関東圏の中山と東京についても同じようなことがいえる。つまり、上がり3ハロンの大半が直線の東京と、3コーナーや4コーナーに残り3ハロン地点がある中山。しかも中山には最後に心臓破りの急坂まである。

左が中山、右が東京
芝1600 33.1 32.9
芝1800 33.1 32.6
芝2000 33.3 32.6
芝2500 33.5 32.9

やっぱり東京の方が全部速い。というより東京の上がりは異常で、ダート1400mなんかは34.0秒。かつて行われていたダート1200mにいたっては33秒台が出ている。それだけ東京競馬場の上がり限界点は速いということである。
感覚的には分かるけど、こうやってあらてめてデータにしてみると「なるほど」と納得するし、開催代わりで大穴を開ける馬がいるというのも理解できる。求められているペースや脚質が全然違うわけやからね。