五重奏

ピアノ、ビル・エヴァンス。テナー、ジョン・コルトレーン。ドラムス、ジミー・コブ。ベース、ポール・チェンバース。そして、トランペットは、マイルス・デイヴィス
「So What」から入るわけである。
違う。五重奏、クインテットではない。
重勝。ピック・ファイヴである。競馬ファンにとって今日一番の話題やろう。
ワシの気になる点は、まあこういうことよ。
「5レースは、どのレースが充てられるのか」
昔あった三重勝は、1レースから3レースが対象。大川慶次郎の回想録によると、三重勝用の窓口があって、まずは1レースを予想する。そこで当たった人だけが2レースの三重勝を買える。そういう勝ち抜き式で、当たった票数分だけしか買えないので、3レース目の点数が絞れないと、その分だけ前のレースで余計に買っておかなければならないという、3連単なんか目じゃないぐらい多点数買いの馬券らしい。
今やるなら、1レースから、というのはないと断言できる。なぜなら売り上げを伸ばすことが至上命題だから。そもそも午前中のレースはメンバーが分からないので買わないという人も多い。おそらくクイックピックはやるやろう。競輪と一緒。やらんと売り上げは上がらんよ、5つも考えなアカンねんから。でも、クイックピックだけではダメ。予想して買うという人も巻き込まないと。そうすると、必然的にメンバーを知っているメインレースは含まないわけにはいかない。
では、各場のメインレースを全部含むかというと、それもないと思う。発売形式が、昔みたいに1つ当たったら次、なら当然、10分間隔で買わせるのは不可能。事前に5つ買わせるとしても、3場開催なら、メイン3つ+東西本場の準メイン2つか。ところが、2場開催になると、東西メインと準メインで4つ、もう1つ、最終のどっちかぐらいをつけないといけない。つまり、対象レースが異なってしまう。これは混乱の元になるし、定着もしづらい。あんだけ「ダービーは10レースです」いうても間違うヤツはようけおるんやから。
ならば、本命は「各場の後半5レース」。もうこれやろ。8レースから12レースまで。1日2回か3回チャンスがあるということになる。これなら分かりやすいし、マークカードなんかも基本的な作りは同じような形でいける。
次の気になる点は、「いったい、どういう買い方がええんよ」と。
最も本質をついた買い方は、1点買い、つまり各レース1頭だけ単勝を選ぶというやり方。まあ、当たらんよ。今でも単勝を5レース続けて当てるというのは無理なんやから。それも、対象レースが始まる前に全部買えと言われたら、そらもう馬体重とか騎手の調子とかも分からんねんから。余計に当たらん。当然、1つのレースで複数の馬を買うことになる。
ほな、全部買ったらええやん。
計算してみよか。
札幌のダートやとして、全部フルゲートの13頭入ったとしよう。
13の5乗=371,293通り。1点100円で、3700万円ぐらいかかるわけよ(笑い)。
成立する最低限の5頭立てが5つ続いたとしても、3,125通りで、30万円は必要。そら当たっても億単位の払戻がないと話にならんわ。
現実的には、5,600円ぐらいの買い目としたら、4つぐらいは2頭、1つは3頭で48点。結構えぐい点数になる。そら買わんよ。30点までに収まらんと。各レース2頭まで。これ、結構難しいで。
結局のところ、少ない金額で一攫千金となると、無理やり1頭だけ選ぶレースを3つぐらいは入れるか、クイックピックになるんやろうな。クイックピックなんか宝くじと一緒で面白みはないで。
実際に予想して手頃な点数で買わせるのんは、三重勝ぐらいが限界ちゃうんと思うねんけどな。
といいつつ、買ってしまうのは今から目に見えて分かること。