かなしいとき

ワシの後輩にあたるもんが、どうやら卒業できないらしい。
この時期に確定というのも、卒論に間に合わなかったという話である。
そんなん、ワシやったらドンペリ数本持っていって何とかするで。それでしばかれたら、まあそれまでよ(笑い)。
実際、何とかなるもんであるという噂も聞く。
ワシらの頃といえば、卒論なんかは一種の儀式で、都市伝説では「おいしいカレーの作り方」ならぬ「パチンコ必勝法」で通ってしまったツワモノもいるらしい。周りのちゃらんぽらんな連中の話を聞いていてもあながちウソでもなさそうな具合だ。
もちろん、中には卒論を3回も書いた奇特な方もおられる(現在は某編集部でブイブイ言わしているということだが)。落ちたというのも極々わずかであるが聞いたこともある。
最初の方についてはお気の毒様と思うし、反面、何とかできんのかねというのもある。まあ生きる知恵やわな。
かくいうワシはというと、某競馬評論家を本業とする副業教授の御方の試験で、天皇賞エアグルーヴについて解答用紙を埋めて何とか単位を頂戴したということもあるので何もいえない。(なぜエアグルーヴなのかというと、ちょうどその直前に牧太郎の「おけら街道トキの声」というコラムで、先生の父君の遺言が「天皇賞エアグルーヴじゃ」という類の話が載っていたためである。)