JRAの極端さが酷い件について審議を

売り上げが下がってきたので賞金を下げました、はまだ分かる。それは正しい施策だ。
が、年明けから驚いたのは、レープロの安っぽさよ。
今まで本場のレープロは全国共通版の出馬表・成績表等に、各場別で場内の案内やイベント案内を載せて、最後に厚紙のカラー印刷で表紙がついていた。
それが今年から全国共通版しかなくなったらしいのだ。最初は朝の9時半に行ったらもうレープロなくなったのかと。いやいや、そうではなかったようだ。
見た目にものすごくチープなんよね。オール再生紙で全面白黒で。競馬場内の事務室で印刷しましたという感じが漂っていて。ちょっといい紙を使ってたった4ページ、カラー印刷してあるだけで質感が全く異なるもんなんだが。削減したコストに見合うかというと、個人的には全く余計なことをしたなあと思う。無料配布物とはいえ、一応、企業の広告物でもあるわけやからなあ。
同じようなことが、ブランドCMにもあてはまる。昼飯を食っていたら耳を疑ってしまったんだが、いつかよく聞いた小田和正の歌が流れてきた。モニターを見たら全盛期の武豊が映っている。10年前のCMを再利用してるんか。
JRAの広報曰く、非常に質の高いCMを再登場させたということだが、それは単に「10年前を超えるCMはもう作れません」もしくは「10年前のCMより高品質のCMを新規制作するつもりはありません」という降伏宣言だよな。
確かに10年ぐらい前のCMは本当に競馬の面白さ(なれあうこと、ではなく)を伝えようとしているのが見ているほうにも伝わってきた。再利用されているCMも競走馬の動きをスローでクローズアップし、武豊の崩れない騎乗姿勢と相俟って芸術的な映像に仕上がっている。非常に美しい一齣だ。
しかし、再利用はなかろう。企業努力とすれば、よい作品を超えるために一層務めることが、顧客に対する礼儀ではないのか。少なくとも「私らもう一生懸命に売ろうと策を練ることはもう諦めましたわ」という投げやりな姿勢はファンを馬鹿にしているとしか思えない。野球でいえば、「金を使っても強くならないので今年から補強と育成に費用をかけるのはやめました。ファンへ向けての周知もホームページでやっているので、球場ではお金のかかる配り物はやりません。」と公然とオーナーが言うようなもの。在阪のセ・リーグのとある球団でやったら公式サイトの掲示板が飛ぶレベルのことではないかと思う。
財政状況があまりよくないといって、宣伝費やら営業費を削るというのは、さらに売り上げを低下させるだけのような気がするんだが。