小倉の食べモン

2002年以来9年ぶりに小倉へ突撃した。
前回は夏、今回は冬。とはいえ、実は前回は高校時代の同級生が博多におって、そこへ泊めてもらい、朝イチで博多から遠征してきたので小倉滞在は実質初めて。
雪の降る中、美味いもんをいろいろ堪能させてもらったが、競馬場外の食いモンについて軽く。
金曜日。焼き鳥屋。鳥も美味いし、唐揚げの油がいいからパリッと絶品。3000円ぐらい。
土曜日。寿司屋。カウンター8席しかないこじんまりとした店で、逆に大将が全ての客に対して誠心誠意の超優良店。刺身から順に寿司を握ってもらったが、ほとんど近海で獲れる魚介類で新鮮。フグを目当てにしていたが、それよりも関門海峡で獲れるタコが逸品。これを食ったらタコを馬鹿にはできない。1万3千円。やはり値段は相応にとられる。が、値段以上の価値はある。
日曜日。北九州空港のラーメン屋。大体、空港の麺屋は大したもんがないので全く期待していなかったが、案外美味かった。750円。
その他、土曜の朝にモーニングを食いに行ったが、ホットサンドとコーヒーで500円。ちょっと高い。総じて小倉にはコーヒー文化が余り浸透していないのか、喫茶店をそう多くは見かけなかった。「小倉 喫茶店 モーニング」で検索したら、最初の数十件は名古屋の喫茶店ばかりひっかかるというぐらい。(小倉トーストで。)


さて、競馬場の食いモン。
食いに食って何千円使ったか。
まず、メインエントランスにあるテント小屋。ここでは、牡蠣、地鶏、牛肉、焼きうどんとやっていて、地鶏鍋うどんとサーロインステーキを試してみた。


地鶏鍋うどん。
ももとつくねをよく炊いた鍋にうどんを入れるというシンプルなもの。これが今回の競馬場食いモンでベスト。寒いというのもあるが、食っていると周辺1ハロンぐらいは地鶏でとったダシのいい香りが漂う。釣られてみんな買ってしまうという連鎖反応が起きる。それぐらいに食欲をそそる。
ももはよく炊き込まれているので硬くはなっているが、噛むほどに味があり、つくねは甘い。白菜にもよくダシがしみ込んでいて、うどんのない鍋の方でもよかった。うどん400円、鍋350円と驚きの低価格。


サーロインステーキ。
肉屋が出張してきていて、注文すると「ここで焼いていくの?」と聞かれる。ネタかと思ったが、焼かずに持って買える人もいるようだ。
ところで、200グラムぐらいのサーロインステーキを豪快に炭火で加熱した鉄板で焼いてくれる。仕上げに網に乗せて油を落として。小細工なし、肉の旨味で勝負という一品。よく脂が乗っていて競馬場で食わせるようなモンではないと思う。それぐらい場違いに美味い。1000円するが、店で食ったら2000円ぐらい取られてもおかしくはない。


牡蠣は腹の都合によりパス。
焼きうどんも都合によりパス。
さて、レギュラーも食べておかねばならない。
ファストフードコーナーに焼きうどんがあったので試してみた。(ゆえにテントのを食わなかった。)
450円という値段はやきそばと比較しても普通の値段だが、量はめちゃくちゃ多い。屋台のやきそばの容器一杯一杯に詰め込まれていると思ってもらえればいい。めちゃウマとは言わんが、競馬場のやきそば類では群を抜く味。さすが焼きうどん発祥の地。
そして、競馬場のカレー研究家としては、前回食べ損なったので試さねばなるまい。
1階にあるボントンという店だけが売っていて、ビーフカレー500円だが大盛サービスありなので実質、最終レースあたりの宝塚カレーと同程度の安さ。やや汁っぽくて、個人的にはもうちょっと粘り気のあるカレーの方が好みではあるが、スパイスも効いていて味は悪くない。同じビーフカレーでも、中山のトプカピみたいな細切れではなく、ちゃんとブロックが入っている。関東2場の全てのカレー屋よりは明らかに上。


また食いたいかと言われると、焼きうどんはコストパフォーマンスから考えても「あり」。カレーは微妙。2日いたら1日は食うかというところ。
その他、かしわめし弁当を食ったが、500円ならこんなもん。決して美味い弁当ではない。同じ500円なら、中山京樽の「なかやま丼」よりは越えられない壁に隔てられるぐらいに選択肢に入るが。(そもそも比較対象が間違っているという話でもある。)


全般的に、JRAの競馬場としてはちゃんと食えるものが多くて、うらやましい限りである。中山では選択肢が本当に限られてくるからなあ。あのテントを中山でもやってほしい。高くて不味いワゴン車ではなくて。