競馬は難しいな

完敗。
競馬は枠だけでもないし、騎手だけでもない。
(札幌競馬はそうでもなかったが)
競馬の着順を決める要因はたくさんある。適当に挙げてみると、枠や騎手のほかに能力、展開、天候、馬場状態、風向、風速、騎手や馬の調子、ご祝儀的なゴニョゴニョなど。それらが重なり合っての結果、着順に表れている。
統計学的にいえば、競馬の予想とは重回帰分析なのである。
各要因が均等に影響しているのではなく、軽重があり、その軽重の係数はコースによって、クラスによって異なる。今夏の札幌であれば、枠にかかる係数は非常に大きかったといえるし、G1にもなれば能力にかかる係数が大きい。
頭を切り替えていかなければならんね。
とりあえず、中山の2日間の枠の傾向を浚っておく。

内(1〜5番)、中(6〜10番)、外(11番〜)ごとの着度数と勝率、複勝率。

芝 内 6-6-5/64 .094 .266
  中 3-5-4/64 .047 .188
  外 4-2-4/49 .082 .204
ダ 内 4-2-4-50 .080 .200
  中 3-7-3/49 .061 .265
  外 3-1-3/50 .060 .140

芝に関しては、中枠の勝率が悪いが、これはたまたまではなかろうか。複勝率で見れば外枠と差がない。総体的に内枠がやや有利な程度。
ダートは、勝率なら内枠だが、複勝率なら中枠。外枠は不利なのだろうが、内と中はそれほど差がなく、頭を狙うなら内という程度か。
特徴的なのは、逃げ壊滅ということ。芝は顕著で「四角先頭=馬券圏外」と言っても間違いではない。ダートですらかなり不利な結果だ。
一般的に「開幕週=逃げ先行、内枠」という図式が言われているが、これが全くあてはまらなかった中山開幕週である。
まず「開幕週は前に行く内の馬」という固定観念を捨て去ること。
特に土日ともメインは近走追い込んでいた馬が差したり追い込んで勝っている。中山だから先行馬という安直な考えは捨てるべきだ。極論を言えば、脚質、通過順位は一切気にするな。(逃げるしかない馬は切るべきだろうが。)
それよりは、特に芝は日本レコードが出るレベルの高速馬場(今週スプリンターズSをやっていたら1分5秒台も夢じゃない?)だからスピード適性を重視すべきだ。テンの速さであるとか、上がりの速さであるとか。京大式で言うなら近走上がり最速馬を狙え、的なところだ。ただし、ここで注意すべきことは「持ち時計は簡単に詰められる」ということ。持ち時計の有無で取捨するのは危険だ。(芝1000mの持ち時計なんて直千を走れば簡単に詰められるでしょ。それと一緒で、時計の出る馬場で走ればいくらでも時計は詰められる。限界を超えて詰められる馬ならとっくに上級条件に上がってるはず。)
というところを枠であるとか厩舎騎手のコンビ勝率であるとか、そういった要素と足し合わせて検討していくべきだろう。
というまとめ。

重回帰分析といえば、G1シーズンになるとスポーツ紙で平日に様々な手法で有力馬をピックアップしているが、血統や調教などを積み重ねて点数化しているのは立派な重回帰分析だと思う。一方、それらをふるい落とし的に「展開面で○と×は脱落。残ったのは△と◆」みたいなのは分かりやすいが、どの要素も軽視していて、結局何を根拠に予想しているのかよく分からない。全ての要素で満点みたいな馬がいれば問題ないが、そんなディープインパクトみたいなのは一々教えてくれなくても分かるので意味がない。あくまで個人的な意見だが、後者のタイプのふるい落としで残った馬が勝ったケースっていうのはあまり記憶にない気がする。まあ、前者のタイプも結果はデタラメであることが多いが…