「最終の勝浦」の真偽

今日久しぶり思い出した格言に、「最終の勝浦」というのがある。説明不要だろう。最終レースは買っとけということだ。


が、本当に来るのか?
儲かるのか?


私は常々言っているが、競馬の格言は9割9分ウソだ。思い込みや印象だけで語ったものだ。
念のため検証してみた。
まず、最近5年間の最終レースでの勝浦騎手の成績。
22-17-24-220 勝率7.8% 連対率13.8%
ちなみに、スパンが異なるが最近1年間の勝浦騎手の勝率は8.1%、連対率は17%である。
はい、ウソでした。
勝率では差がないものの、連対率では最終レース以外の方が高い率をはじき出している。
回収率は単勝で83%、複勝で91%であるから、控除率を考えたら優秀である。しかし、ベタ買いしても勝てないことが分かる。
真っ赤なウソでした。


では、「最終の勝浦」というのが言われ始めた20世紀末から21世紀初頭に期間を移して調べてみよう。1999年〜2003年の5年間のデータだ。(勝浦騎手は1997年デビュー)
23-30-29-206 勝率8.0% 連対率18.4%
同期間の勝浦騎手の全成績は、勝率6.9%、連対率15.5%なので、確かに最終レースの方が成績はいい。そういう意味では「最終の勝浦」かもしれない。ただはっきり言うと、それほど抜けた数字ではない。(今の勝浦騎手の成績が抜けていると思う人は一人もいないだろう。)
最終レースの回収率は単勝84%、複勝91%。これは現在と変わらない。
つまり、
「最終の勝浦」は昔からウソだった。


競馬の格言なんてアテにしちゃいけない。
詐欺師がカモを騙すために作ったようなもんだ、あれは。
それでも信じたいのであれば、まず、自分でデータを洗って、検証してからにしよう。
それが今日の言いたいことだ。