馬券は全部雑所得にしたらええんよ

例の裁判。今回はとりあえず雑所得扱いで外れ馬券も経費と認めるらしい。
が、これは継続的に機械的に、などの条件がつき、趣味としてちょこちょこ買ってる馬券は一時所得にあたり、外れ馬券は経費にはならないという。
おかしいでしょ。
1000万、1億という配当のWIN5を狙っている人が、何百週も外れを重ねて、ようやく2億円の配当を得たとする。しかし、これは機械的には買っていないので、何百週もの外れ馬券は経費とは認められない。
誰が買いますか?


WIN53連単が売れている時代に、半世紀前の法律をそのまま適用させようとするほうがおかしい。現状に即していないのであれば即刻法改正すべきである。それを公約に掲げる政治家が出馬したらぜひ投票したいぐらいだ。
どこで一時所得と雑所得の線引きをするのか曖昧であるのなら、線を引かなければいい。
つまり、全部雑所得、外れ馬券も経費ですと。
ただ、そうなると外れ馬券の購入代を証明する領収書がめんどくさい。
窓口は簡単だ。馬券と一緒に領収書を出せばいい。領収書発行ボタンをつけて、必要であれば発行できるシステムにすればいい。コインパーキングと一緒だ。取り忘れたら自己責任ということで。発売機の改修があるから業者さんも儲かるでしょ(笑い)。
PATの場合、公的証明書としてメールが認められるのか? 認められなければ申請しなければならないのか?
オンラインでの公印の問題なので、馬券に限らず、今後の税務処理全体の問題だろう。


ところで、一連の騒動の中で「馬券を買ったら25%税金を取られるのに、当たり馬券にはまた課税するのか?」という声があるが、寺銭について全く理解できていないようだ。その25%は手数料であり、パチンコでいえば、1玉4円で買った球を3円で換金したら1玉あたり1円取られる、あの金と一緒。国にもっていかれたら全部税金というのはあまりに短絡的すぎるし、そういう方々の意見は一切無視していいですよ、JRAさん。
25%の中身は調べればわかるが、15%はJRAの運営費、つまり人件費や施設等の維持費やレースの運営の経費などに持っていかれる。これをなくせというのは、タダで博打の盆を用意して遊ばせろという暴言で、いうなら雀荘へ行ってタダで打たせろというようなもの。つまみだされて当然だ。
残りの10%は国に納付金として納められ、福祉事業や畜産事業に使われる。広い意味で税金と取れなくもないが、かなり用途が限定されているので税金とは捉えられないのだろう。
この25%が高いかどうかというのは個人的な感覚によるのだろうが、私はJRAでは高いと思うし、公営では安いと思う。
なぜか?
JRAは25%でもまだ黒字であるので、まだ控除率を下げられる(下げることによって薄利多売を目指す方向性もある)。一方で、公営は赤字であり、十分な運営費を充てられていないので、もっと取るべきだ(ただし、売り上げが落ちれば収入も落ちる可能性もある)。
一概に、諸外国と比較して安い高いというのはナンセンスだ。


また、たとえ博打の収入であろうと収入に課税されるのは今の日本では当然のこと。だから、当たり馬券に課税されて然るべきである。じゃあ、なぜ大半の馬券諸氏は課税されないかというと、そんなん、千円とか2千円の儲けに日当1万円ぐらいで取り立て屋さんを送り込んだら大赤字やろ。だから細かいのは黙認しますよと。大半の馬券諸氏(私も含めて)は残念ながら相手にされないので、心配するだけ無駄だ。ご安心あれ。