日曜日の勝負予想

函館11R 函館記念

このレースは、実は函館のリニューアル前後で大きく傾向が異なっている。
近10年の勝ち馬を見ると、リニューアル前は、着順はともかくとして、ほぼ巴賞からのステップが占めていた(といってもうち3回がエリモハリアーなのだが)のに対して、リニューアル後は1頭も勝ち馬が出ていない。巴賞も含めて、前走函館組が1度も来ていないのだ。2着3着ならまだしも、勝つためには函館からの連戦以外の馬を考えた方がいい。
理由としては、函館は馬場をいじっていないので、他のところに求められるであろうが、おそらく、開催期間の短縮の影響ではないかと思われる。全体が短縮されたのに伴って、以前は中2週あったのが、今は中1週。この1週の差が響いているのではなかろうか。
代わって、好成績のローテーションが目黒記念好走からのステップ。リニューアル後の5年で2勝している。その他の傾向としても、おおむね2000m以上の重賞からのステップが上位に来ている。タフなコースでもあり、スタミナが要求されるためだろう。
そういう点からは、5番ダービーフィズが狙い。最近はほとんどが2000m以上の長距離戦で使われて、血統的にもマンハッタンカフェが近親にいるのでスタミナの裏付けはばっちり。課題点は中団より後ろからという脚質だろうが、そこを岩田がどう乗るか。少なくとも、社台が岩田を乗せてきているからには勝負に来ているはずだ。

福島11R バーデンバーデンC

このレースの特徴の1つとして、軽量馬が有利だということがある。もっと言うなら、3歳馬か牝馬が有利だ。近10年で、11年は震災のため実施がなかったから全9頭のうち、4頭が3歳馬であり、同じく4頭が牝馬で、55キロ以上の馬が2勝しかしていないのに対して、52キロ以下の馬が5勝もしている。
ステップはばらばらなので、具体的に好走した3歳馬と牝馬の特徴をみていこう。


2013年 マイネルエテルネル
前走は函館SSで僅差の6着。すでに小倉2歳Sを勝っていた。
2012年 ビウイッチアス
前走はマーガレットSで約1秒差の12着。これ自体は無視していいが、福島2歳Sで2着とコース実績があった。またフィリーズレビューも2着。
2010年 ウエスタンビーナス
前走は福島牝馬Sで1秒差の13着。距離が全く違うので無視だが、前年のバーデンバーデンCが0.1秒差の4着。しかもそこから2キロ減だった。その他にも福島民友Cで僅差の3着など、コース実績があった。
2008年 アポロドルチェ
前走はユニコーンSで3着。芝とダートと異なるのでこれも無視。京王杯2歳S勝ちの実績があった。
2007年 クーヴェルチュール
前走は桜花賞12着。福島1200は、新馬と福島2歳Sの2戦2勝だった。
2005年 シルキーラグーン
前走は中京のテレビ愛知杯2着。福島1200では2戦して1勝。負けた福島民友Cも0.4秒差。


明らかに共通する傾向がある。
まずは、コース実績。大半の馬が福島1200のOP以上のレースで好走の実績があった。3歳馬であれば福島2歳Sが1つの基準。
次に3歳馬は短距離重賞実績。ここまでに短距離重賞を勝っている馬で、小回り適性があれば勝ち負けになる。
この2点を中心に見ていくと、
3番ペイシャオブロー
昨年の福島2歳S1着。しかも51キロで穴のエダテル(笑い)
5番カハラビスティー
福島1200は2戦して1勝。ただし、勝ちは1000万特別で、その後、1600万特別でそこそこ負けている(0.6秒差の9着)。
6番プリンセスメモリー
福島1200で同じく2戦1勝。1600万を勝って、去年の福島民友Cで0.6秒差4着。
13番バーバラ
去年の同レースで2着。民友Cも5着と勝ち切れていないが好走している。
この辺からだが、ここは文句なしで、3番のペイシャオブロー。完全に3歳馬の好走パターンに合致しているし、枠順もいい。

中京11R ジュライC

これはまだ3年しかデータがないのではっきりとは言えないが、1つの特徴を掴んだ。
それは、1600万からの昇級組が結構通用しているということだ。
これまで3年で4頭いたが、1勝3着2回の好成績。格より調子を地で行く結果だ。1頭はその後大出世したローマンレジェンドで、もともとの能力が違うというのもあるが、少なくとも1600万を勝てるぐらいの力で何とでもなるレースだとも考えられる。その証拠に馬券になった3頭のうち、ローマンレジェンド以外の2頭は近走にOPでも連対実績があった。
そういう観点で考えると、今年の昇級組はつらい。しかも人気している。だったら他のOP好走組から考えた方が期待値は高い。
近5走だけみて、OPで馬券になった馬を列挙すると、
1番ダブルスター
3番ヴォーグトルネード
6番ベルゲンクライ
10番サウンドトゥルー
意外と少ない。ここから選ぶとしたら、やはり3番ヴォーグトルネード。脚質に難はあるが、去年の勝ち馬。休み明けのマーチSと何かがおかしかったみやこSを除けばそんなに負けていなくて、タフさが求められる中京コースはやはり得意そうな気がする。しかも久々にユーイチ君の起用は勝負に来てるでしょ。

その他のレース

福島12R 3番シーサイドジャズ(蛯名)
中京10R 10番トーセンデューク(福永)
函館10R 1番カンデラ(岩田)
函館12R 9番サトノメサイア(岩田)、10番ヤマイチパートナー(古川)


奇しくも、中京はユーイチ君の連荘、函館は岩田3連荘の予想になってしまったが、彼らならありうるので気にしない。
函館12Rのヤマイチパートナーは爆弾で、洋芝適性は非常に高く、距離不足と休み明けだった前走がそれほど負けていないので、今回は馬券になると思う。去年の同レースを結構負けているが、長期休養の影響が残っていたのか本来より後ろの位置取りだったためだろう。今回はきっちり好位付けしてくれれば勝ちまであると思う。