コース適性について

先日、「コース固有のペース比率がある」と書いた。これをさらに発展させてみる。
コース固有のペース比率があるということは、コースが変われば着順が入れ替わる可能性のあるということが考えられる。例えば、1200mのレースで走破速度60km/hの2頭がいたとしよう。A馬は前半を59km/h、後半を61km/hで、B馬は前半を61km/h、後半を59km/hで走った。次にこの2頭が別のコースで対戦した。そのコースはより上がり重点型だったとするとどちらが先着するか。答えは簡単。A馬だろう。上がり重点型ということは上がりが速いタイプの馬が有利だからだ。それを数式化してみようと試みた。
重回帰分析によって、走破速度3F速度ペース速度との関連を調査したところ、重相関係数がほぼ1に近い数字になった。これはどのコースでも、また、単独のクラスのみでなく、複数のクラスのデータをみても同じ。非常に高い、というよりも間違いなく相関を持つ。この相関関係は次の式で表される。

走破速度 = 3F係数×3F速度 + ペース係数×ペース速度 + a(任意の数値)

aというのは、最後の走破速度を算出するためのスパイスみたいなもので、クラスによって変わるのかな?とも思ったりするけれども、そこまではまだ完全に検証できていないので、とりあえずは保留しておく。
肝心なのは、3F係数ペース係数というのがコースの特性を表すということである。先の例で言えば、上がり重点型のコースの場合は、3F係数の方がペース係数よりも大きな値になる。
で、過去の成績から今回出走するコースの公式に3F速度とペース速度を代入して予想走破速度を算出し、それによって着順予想を行うというのが核心。
ここで、疑問を持たれる方も多いと思う。一番は、「短距離馬の方が長距離馬より速度が速いから短距離馬の方が有利に働くのでは?」だろう。これについては、コースの基準速度を定めて、コース間の速度補正を行う。1200mの成績から2000mでの予想に利用するためにはその2000mの基準速度を1200mの基準速度で割った数値を1200mでの速度に掛ける。
もちろん、それだけで距離適性や馬場適性は測れないので、過去のペース比率やコース実績も検討する必要はあるだろう。が、まずは上記の公式によって出てきた予想走破速度が中心になる。
とにかく、ここらへんに関しては実際にいくつか実際のデータで検証してみないことには何とも言えないので、コースごとの係数や基準速度を出してみないと始まらない。
基準速度については、今までは1000万クラスが中間にあたり、指数作成で便利だったので基準にしていたが、よりサンプル数が多い500万クラスを使おうかと思っている。特にローカルの1000万は非常にレベルが低いことが多いので異常データが含まれていたことも問題だったので。ないところは、とりあえず今は放置しておいて、検証が済み、使えることが証明されてから考えたい。

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