カント「判断力批判(下)」

判断力批判 下 (岩波文庫 青 625-8)

判断力批判 下 (岩波文庫 青 625-8)

最近いそがしかったから少しペースダウンしていたけど、コツコツと読んできた甲斐があってちょうど電車の中で読み終えた。
カントの3批判書はどれも同じことが言えるけど、繰り返し繰り返し同じことを方法を変えて説明してくるから割合スッと内容は頭に入る。洗脳されるみたいな感じかな。「修行するぞ修行するぞ」やないけど、おんなじことの繰り返しというのは理解はともかく体には染み付く。
純粋理性批判」「実践理性批判」との3つのうちでは、「純粋理性批判」はこれを読まないと残りの2つが訳分からん(カテゴリーとか)ので必要やけど、一番理屈っぽくて面白くない。
実践理性批判」は何か喉に物が詰まったような読後感があり、気分悪い。その違和感は「判断力批判」で、理屈の上ではこうなるけど、実際にはそんなうまいこといかんよって喉のつっかえを取ってくれる。後半の2つはセットになってるような気がするんや。もちろん単独でも読めるけど。
判断力批判」自体も前後半で大きく分かれて、美学について比較的具体的に述べている前半(岩波なら上巻)と理屈付けしている後半(岩波の下巻)。正直、後半は別に学者でもないので読まなくてもよかったかもしれんなあって思う。再読したら変わってくるかもしれんけど。
ひとまず、カントはこれで終了。ようやくヘーゲルへ進める。
その前にこの間ためこんだのもあるから小説とかエッセイとか読みたいかな。