ヘーゲル「小論理学(上)」
- 作者: ヘーゲル,松村一人
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1978/09
- メディア: 文庫
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まず、無限について。無限と有限が別々ではないということは理解できた。要するに、「無限」という規定を行ってしまうことは「無限」を有限化することだということ。「有限」をアウフヘーベンしていくと「無限」になる。
この「アウフヘーベン」についても理解することができた。というよりも、学校教育(主に高校の倫政での扱い)で教科書に採用されている文章では「アウフヘーベン」ということを提唱した、程度しか頭に入れるのは無理で、ただ用語を覚えるだけなら意味がないなあと感じた。とはいえ、ちゃんと読ませる、理解できるように説明をするのに教科書が一冊ぐらいできるな(苦笑)。しかし、今回、ようやく15年近い間、用語だけインプットされていたものがちゃんと内容からつながりを見せてくれたことでスッキリしたというのはある。
しかしながら、カント以上にヘーゲルは空虚な論理でしかないなあという感じを抱いた。全て理詰めなのは立場上理解できるが、頭の中で世界の仕組みを想像するのと
現実世界に対面するのとではあまりに断絶が大きすぎる。
全てを実用的に、とは言わないが、「理想」すぎて虚しくならないのか。まあそういうことよ。
それに比べれば「そらそうよの仕組み」は…。あまりに実用的。いや、特殊的。これも何の役にも立たんけどな(爆笑)。