年末恒例音出し

年末は帰省する人々が多いので普段より大きめの音量で鳴らしてもそう苦情は来ない(大阪のときはホンマに上下左右不在やったからね)。
昨日、大井からの帰りに渋谷へ寄って、幕張で予約してきたUnderworldのライブCDを引き取ってきた。ついでにディスクユニオンでCDを漁ってきた。ぼちぼちブルーノートの紙ジャケも10年ぐらいになるので市場に出回っているタマが少なくなってきた。早めに収集せんとね。

Out of the Blue

Out of the Blue

というわけで仕入れてきたブツで試聴。
IMAGE11/KAIの最大の弱点は「低音」ということは分かりきっているし、再三言ってきているが、さすがに音量を上げるとある程度は克服される。
しかし、その弱点以上に弦楽器の音が美しくて、やっぱり愛すべきスピーカーやなって思う。特にピアノの音色は絶品で、音量を上げればそれがよりはっきりとする。ウィントン・ケリーのピアノがもう目の前で演奏されているかのようで、心地よく響いてくる。左フロントからソニー・レッドのアルトが響く(「鳴る」というよりは「響く」という方がふさわしい)。
アルバム自体は、可もなく不可もなくというところで、ソニー・レッドがそれほど売れなかったのも何となく分かる気がする。強烈な個性がないからリーダーとしてよりもサブで堅実な演奏をするタイプ。むしろ、リズムセクションの方が個性が強烈で、特にウィントン・ケリーソニー・レッドよりも前に出てきているからどっちのリーダー作か分からん(笑い)。
さて、そんなケリーの演奏に刺激されて、ピアノ曲を。そして、今年は試してみたかった「大音量でのサークルサラウンド」。ピアノソナタとかでは威力を発揮しないのでピアノ協奏曲を選択。
ラフマニノフ:協奏曲2番/交響曲2番

ラフマニノフ:協奏曲2番/交響曲2番

やはり2chで聴き慣れている曲がええやろうということで、リヒテルラフマニノフ2番。
音質自体は、やっぱり2chの方が上なのかもしれないけれども、臨場感、特に音の広がりという点に関してはオーケストラの雰囲気を醸し出してくれる。ステージの奥行きなんかが再現されるようで、リヒテルのピアノが前に出てきて、その後ろに弦部隊、管楽器がやや後方から鳴ってくる。
そして、何よりも「低音が鳴る」ということ。2chで聴いている時よりもティンパニコントラバスの音がきっちり聴こえる。単に音量を上げたからというわけではなく、中高音とのバランスがよくなっている。そういう意味ではIMAGE11/KAIの弱点を補強するには有効な手段といえる。しかしながらいいこと尽くめではなく、ピアノの感動的な音色は失われる。要するに「バランスの取れたそれなりのスピーカー」レベルになるということ。どっちを採るかは個人の趣味によるし、音楽の種類にもよると思う。気分的なものも左右すると思う。僕の今日の気分からいくと多少、低音や奥行きを犠牲にしてでも弦の音色を採りたいかな。それでも全体のバランスはいいし、むしろ、「家庭内オーディオ」と考えればこっちの方がウェルバランスじゃないかとも思う。何しろ聴いていて浄化されるわけやからね。


なんにせよ、スピーカーの問題は、やっぱりウィーンアコースティックのT2G限定版かT3Gがほしい。あれを聴いてしまったためにQUADの11L2や21L、22Lでは多分、満足がいかないと思う。そのためにはカネが…。40万円か。3連単でも当たらんかね。
あと、最近ほしいと思うのは、「CDプレーヤー」。DVDも兼ねるユニバーサルプレーヤーではなく、CDに特化したプレーヤー。できればSACD再生ぐらいできるとありがたいが。そんなに高いものはいらないけれども、10万ぐらいでいいのないかね。今、使っているDENONの755MK3もコストパフォーマンスは非常に高いが、やはり3万円のプレーヤーなんよねえ。
と、人間の欲には限りがないもんやというところで、2007年のオーディオ締め。