フロイト「あるヒステリー分析の断片」

あるヒステリー分析の断片―ドーラの症例 (ちくま学芸文庫)

あるヒステリー分析の断片―ドーラの症例 (ちくま学芸文庫)

これでようやくフロイトの在庫終了。
読み終えることを目的としているわけではないけど、全部読破するということは、やはり気分のいいものである。
もう何度も言うてるけど、個人的にはフロイトの「神経症は全て性の問題」というのには懐疑的であるが、全面否定はしない。ただ何でもかんでも無理やりこじつけすぎている気がするわけで。それは一通り、主たる著作を読み通しても変わることはなかった。
今話題の元AVじょゆうなんかも、ひょっとしたら、えろビデオに出ていたことで鬱になっていたかもしれない。でも、それだけやないやろうと思うんやけどね。
それはさておき、フロイトがとった手法は非常に興味深く、性的なことに結びつけるかどうかは置いても、転移というのはなるほどと思うし、今まで読んできた中でも一番ひきつけられるものではあった。それをダメ押しするかのようにこの著作である。
ワシ、ちゃんと心理学を学んでいる人間ではないし、むしろ、ほとんど無縁な人間であったわけであるから、専門的なことは全く分からんよ。けど、この考え方は心理学にとどまらず、いろんな方面へ応用がきく考え方やと思うんよ。もちろん馬券にもな(ニヤリ)。
自分でこうやって駄文をせっせと打ち込んでいる最中にも、何か使えたりしないかなとか思ったりする。ワシの言いたいことが、まあ、全然ちゃうもんへね。代弁というのではないけど、まあ直接的には言わずに、裏読みをしていくと分かってくるというのか。
おお、裏読みなあ。サイン馬券かなんかやろ。あれ、7割ウソやで。
いやいや、全部ウソや。あるかいな。こんな展開で。
まあ、そういうことよ。
つまるところ、ワシは明確にこの著作を説明できんし、解説なんかできるわけがない。けど、流れとしてワシの思考の片隅にでも杭が刺さっていて、何らかの形で直流を交流とまではいかないまでも変えていけるようなものであると思うんよ。料理でもほんのわずかなスパイスが全く違う味付けにしてしまうことがあるように。