神田巡り

最近、コーシー豆を仕入れるのに専ら小川町の谷中珈琲にお世話になっている。
というのも、帰り道にちょっと数駅だけ寄り道したらええという立地が主なものであるが、品質がいいというのは最低条件。その点は申し分ないし、ちょっと高いけど目ん玉が飛び出るほどでもない。
そこから逆戻りして九段下で東西線に乗って帰ってもいいが、せっかくそこまで来たら神田までは5分ぐらい。歩いて神田から銀座線に乗って上野から京成か日本橋東西線かというのがいつものルート。
小川町から須田町へ、そして南に向いて神田へと。漱石の「彼岸過迄」の尾行の件をどうしても思い出してしまう。ここに須田町の西の乗り場があって、あっちが東の乗り場で、ここからこうやって対岸を見張ってと。
そんな須田町に気になっていた餃子屋があったので入ってみた。
メニューを見ると何種類かあるが、どうもラインアップが水道橋の裏にある餃子屋に似ている。関連性を調べてみないと。
今日は全種類というのを頼んでみた。2個ずつ出てきて10個で1,100円。これにライスをつけてもまあ1,300円ぐらいなので許容範囲。
さて、出てきた餃子は王将ばりに分厚い皮。皮の存在感はかなり大きい。薄皮でないとダメという人には受け付けられないだろうというレベル。ただし、具は非常に多くて汁気も含んでいるので、これは薄いのでは包みきれない。要するにボリュームがすごいわけである。でかい。ちっちゃいときから王将の餃子で育ってきたワシとしてみたら全然違和感なく受け入れられる。
具は奇をてらわず、オーソドックスな餃子、海老風味のパリパリ餃子(これは板状で薄い)、海老とニラの餃子、黒豚を使った餃子、シソで具をくるんだ餃子。個人的にはシソ餃子が油分と皮の厚ぼったさと肉とのバランスが絶妙でもっともいい。
10個なので別にもう一品いけるかとみていたが、出てきたら予想以上に大きくて、これとライスでちょうどよかった(ワシでちょうどいいということは、一般的には多めやろう)。
飛びぬけて美味いというわけでもないが、中華を食いたいとかちょっと大味な餃子を食いたいというときに近所を通りがかったらいい感じではる。