(2冊)買ってもた

適当な時間に直行できる仕事を作っていつもよりゆっくりと家を出て行ったわけである。
4月である。
10時半過ぎに井の頭線を降りたわけだが、めちゃくちゃコンドルんよ。1ヶ月もしたらガラガラになるんやけどな(笑い)。
今さら驚くなということではあるが、大学の授業って9時からやってるんやな。そらもう乙よ。(ワシは出たことがないので「忘れた」とか「覚えてない」とかではなく「知らなかった」が正解)
隠密同心のような特殊任務をこなし、ついでに生協の本屋へ寄ってみた。
大学の本屋というのは好きで、市井の書店とは違うラインアップを楽しむことができる。普通は1冊あるかないかというマニアックな書籍が平積みされていたり、最近の流行りの学説が何であるとか(書名やら著者名を見るだけで流れがつかめる)。
残念ながら最近の学生はアホになってきたのか、ラノベコーナーがやたらと増殖している。そんなん、渋谷で買えよって思うんやけどなあ。まあ、生協も商売やから売れるもんは置かんとしゃあない。
それでも、ちゃんとしてるなあ、というところは押さえてある。よくよく見たら授業のテキストであったり、内部の教授の著書であったりするわけだが。
そんな中、野矢センセの中公文庫が平積みされていた。野矢センセといえば、ウィトゲンシュタインの大家で、ワシも現役時代に興味は持ったが当時は全く理解できずに受講すらせんかったわけだが、本のタイトルに「ウィ」の字も入っていない。珍しいなと思って最初の方を立ち読みしてみた。
感動しました。
ありえないぐらい簡単に書いてある。ワシが斜め読みして内容把握できるぐらい。かといって中身が薄いわけではなく、「他者」のあり方について非常に分かりやすく著してある。小難しいことを万人に理解できるように説明するということは想像以上に困難なことで、よく「噛み砕いて」と言うが、優れた表現者が優れた思想家であることの多いのは決して偶然ではない。よく咀嚼して消化した後に自分の身にしなければできないことだからだ。
が、文庫にしてはちと高い。2分冊でどちらも900円ぐらいする。他の本も見てみたいし、ということで置いといて徘徊しとった。しかし、気にかかってしょうがない。
結局、一周回って買うことにした。ワシも小市民なので、平積みの本は必ず上から3冊目か4冊目をとる。1巻と2巻の山から抜き取ってレジへ。
ところが、このレジ子がトロイの木馬。ワシ、図書カードの残高が1600円ぐらいあるからそれを使って不足分を払うつもりで待っとったんやけど、3回も4回もバーコードを通しなおしとる。ええ加減イライラしてくる。ワシも気が短いけのぉ。5分ぐらいたってようやく203円足りませんと来た。ほいほい、用意しとるんやから、はよ会計してくれやと。小銭を投げつけるようにして出てきてやった。
さて、仕事から帰ってきてちょっと前書きやらあとがきやらでも先に読んでみよかとカバンから出してみた。


両方とも2巻やんけ


やってもた。下の方から抜き取ったから一番上だけ入れ替わってるのに気付かんかったんよ。
つうかよ、
レジで会計する時に「同じ本が2冊ですが、よろしいですか」ぐらい聞いてくれや!!
東大駒場生協書籍部、お前んとこのバイトや!
まともにレジも打てん上に、気もきかんのか!!
まったく。(と自分のミスは棚上げしてみる)


というわけで、同じ本は2冊もいらんので、リアル知り合いの方で、御所望の方に差し上げます。2巻だけ。1巻は自腹で買ってください。メールでもちょうだいな。

哲学・航海日誌〈2〉 (中公文庫)

哲学・航海日誌〈2〉 (中公文庫)