桜花賞トライアルのナゾ

昨日の「競馬場の達人」は最高やったとですねえ。あんなに嬉しそうなどんでんを見るのは実に7年ぶりぐらいですから。最後ははしゃぎすぎてカメラさんも照明さんも間に合ってない。まあ、あんまりライトを(頭部に)当てすぎてはいかんと最初に言うたんや(笑い)。


さて、桜花賞トライアルのチューリップ賞が終わって、一転にわかにかきくもり、みたいな雰囲気になってきました。今週はもう一つのトライアル重賞であるフィリーズレビューがあり、そこで大まかな勢力図が見えてくるでしょう。
ところで、チューリップ賞はG3なんですが、フィリーズレビューはG2。しかし、実際に桜花賞を勝った馬はチューリップ賞組の方が多いんですね。2001年以降でも6対2のトリプルスコアですよ。
チューリップ賞の方がレベルが高いんじゃないの?」
「重賞の格付が逆なんじゃないの?」
という声も聞きます。
例によって調べてみましたよ。趣味は競馬のデータ調査ですから(笑い)。


まず大前提です。JRAの重賞の格付ですが、過去のレースレイティングに基づいています。一定の基準をクリアしなければG3やG2に認定されません。つまり、チューリップ賞のレイティングはおそらくフィリーズレビューより低いはずです。
そこで、年度別のレイティングを5年分並べてみましょう。
左がチューリップ賞、右がフィリーズレビューのレイティングです。


2012 103.50 103.50
2011 103.00 101.50
2010 103.50 103.75
2009 103.25 98.50
2008 103.50 101.00


何か、様子がヘンです…
3勝1敗1分でチューリップ賞の勝利。
やっぱり格付がおかしいのか?


ところが、フィリーズレビューの方が全体としてはレベルが上である可能性がある。
レースレイティングというのは上位5頭のレイティングしか見ていないのですが、そこがミソです。
全出走馬の出走時点での成績を見てみましょう。面倒なので近3年。


2012 2勝馬4頭、1勝馬10頭  2勝馬13頭、1勝馬3頭
2011 3勝馬1頭、2勝馬1頭、1勝馬10頭  3勝馬1頭、2勝馬13頭、1勝馬2頭
2010 3勝馬1頭、2勝馬4頭、1勝馬11頭  6勝馬1頭、2勝馬11頭、1勝馬4頭(6勝馬ラブミーチャンでJRA500万勝ちがあるので実質2勝以上)


フィリーズレビューの方が賞金が高いというのもありますが、出走前時点では明らかにフィリーズレビューの方がハイレベルです。ちなみに出走した下位馬のその後の成績をみてもフィリーズレビューの方が上です。(チューリップ賞の下位は一生500万から脱出できなかった馬も多いので。)


馬券的に覚えておくべきことは、
・上位の馬はチューリップ賞の方がレベルの高いことが多い。
・しかし、チューリップ賞の下位は非常にレベルの低いことが多い。(その後、二度と馬券になっていない馬も多い。)
短絡的に「チューリップ賞桜花賞馬も輩出したし、その中での8着だから500万条件なら」と考えないようにしたいものです。