ゲーテ「ウィルヘルム・マイステルの遍歴時代(下)」

結膜炎で目を休ませる時期が挟まっただけに時間はかかったけど読了。
まあ上巻、中巻で概ねのアレは書いてるので概略みたいなのは省略。
下巻は手工業から機械工業への遷移過程での話。延々と綿織物の織り方が綴られているレナルドーの日記なんかは読んでいて正直退屈する部分もあった。まあそれは単に個人的興味の問題であって、通してみればあらゆることに精通したゲーテはすごいなということにもなる。
その機械工業への移り変わりで職を失っていく職人とそこから新大陸へ移民になる者。そういう19世紀のヨーロッパ世界を取り巻く状況を捉えたのがこの巻。
そういう歴史的事件を考えたら少しは興味も持てる。
惜しむらくは、上巻から考えたら途中、アクシデントもあって読み通すのに時間をかけすぎてしまったこと。もう一度、読み直すか。その前に「修行時代」も読まないとな。「結社」のアレがちょっと分からんまま話が進んでいったから。